令和7年11月15日から26日まで開催された「東京2025デフリンピック」のメダルケースが、とうきょうの木®で製作されました。このメダルケースについて東京都スポーツ文化事業団デフリンピック準備運営本部の高松さんにお話をお伺いしました。

― 開催を振り返って、どのようなご感想をお持ちでしょうか。
「大会後の記者会見において、ICSD(国際ろう者スポーツ委員会)コーサ会長から、『ハイレベルの競技、また準備・ 設営という部分でもハイレベルな大会でした。私たちICSDは、この大会に十分満足しています。たくさんの競技団体からも、すばらしいというコメントを、こちらに届けていただいております。大変参加して良かったという声がありました。』とのコメントがありましたとおり、28万人の観客の皆さまの前で、選手が最高のパフォーマンスを披露し、応援では サインエールでデフアスリートに思いを届けた、選手と観客の一体感が象徴的で本当に良い大会だったと思います。
また、こちらも大会後の記者会見において、全日本ろうあ連盟の久松運営委員長から、『大会の場では、さまざまなコミュニケーションの壁がありましたけれども、それを乗り越えて、お互いにコミュニケーションを円滑に築き上げたことが、この大会の成功に結び付いたと思います。』とのコメントもありましたとおり、今大会を開催することで、手話言語をはじめ多様なコミュニケーションがとられたことは、まさにスポーツの力が共生社会の実現に寄与しているということを改めて感じました。」

― メダルとメダルケースのデザインには、どのようなメッセージがあったのでしょうか。
「メダルのデザインは、全国の 8 万人を超える小中高校生の投票により決定しました。“みんなで羽ばたく”を全体コンセプトとし、選手が活躍し、大きく羽ばたいていくことを願ったデザインです。表面は折り紙で作った鶴を描いています。縁起が良いとされている日本の伝統的な模様を使っています。また、裏面はいくつもの線がまじりあうデザインで、世界の人とのつながりを表しています。メダルケースは、メダル同様、選手の活躍を願った日本伝統の折り紙の鶴が描かれており、ケースを開けると、東京・日本らしさを選手に伝えるメッセージが添えられ、記憶に残る工夫が施されています。」
― メダルケースを見た選手の方々からは、どのような反応がありましたか。
「大会前にメダルケースを目にした選手のみなさんは、まずメダルケースが木材のみで製作されていることに驚いていたようです。また、手に取った際に感じる木材の香りや手触り、メダルと同様に繊細に描かれている日本伝統の折り紙の鶴の模様が、表面だけではなく、ケースを開けた中にまで描かれている所を気に入って頂いたようでした。このメダルケースにメダルを飾ることをモチベーションとし、大会本番に臨みたいといった声もあり、製作をして良かったと思える場面でした。」
このメダルケースの製作には、どのような過程があったのか。メダルケースの製作を手掛けられた 一般社団法人kitokitoの野口さんからコメントをいただきました。
「海外への木材製品の持ち出しに規制があり、それをクリアするために試行錯誤してメダルケースを作り上げました。折り鶴のデザインとヒノキの風合いがマッチして素敵な仕上がりになったと思います。選手のみなさんには、メダル獲得の喜びと共にケースも喜んでいただけたら幸いです。」

今回の 東京2025デフリンピックで、世界のデフアスリートのみなさんの手に渡り、とうきょうの木®でつくられたものが各国・地域に拡がっていきました。そしてこれからの東京と世界の未来のために、とうきょうの木®ブランドが役立っていけば良いと思います。
